ドッグフードの善し悪しは原材料で決まる

毎日食べるフードは、愛犬の健康寿命を左右する大切な要素です。価格や口コミだけで判断せず、パッケージ・原材料・添加物といった客観的な指標で見極めましょう。ここでは、良いドッグフードと悪いドッグフードを見分ける実践ポイントを整理します。

目次

1. 値段だけで判断しない ― 高ければ良いとは限らない

最初に目につくのは価格ですが、高額=高品質とは限りません。広告費や輸送コスト、ブランド料が上乗せされることもあります。反対に、極端に安価なフードは原料品質が低い可能性が高く要注意。重要なのは、価格ではなく中身(原材料や製造姿勢)を確認することです。

2. パッケージで見極める ― 紙袋タイプは要注意

パッケージ素材は品質管理の姿勢を映します。紙袋タイプは外気温・湿度の影響を受けやすく、酸化・湿気で劣化しやすいのに長期保存できる場合、防腐剤等の添加物が多い可能性があります。

一方、アルミパウチや多層フィルムなど遮光・防湿・気密性の高い包装は、添加物が少ない設計でも鮮度を保ちやすいのが特長です。購入時は袋の素材・遮光性・チャック有無も確認しましょう。

3. 最重要は原材料表示 ― 具体性と透明性

善し悪しを分ける最大のポイントは原材料表示です。複数商品を比較すると、具体的で細かな表示のものと、大雑把な表示のものがあります。後者は内容が不透明なため、なるべく避けるのが賢明です。

  • 良い例:「チキン(生肉)」「ラム(骨抜き)」「サーモン」など具体的名称
  • 注意例:「肉類」「動物性たんぱく」「動物性油脂」など曖昧表記

表示の具体性は、メーカーの原料トレーサビリティや品質管理への姿勢を示す重要なサインです。

4. 主成分の確認 ― 先頭に肉があるか

原材料は含有量の多い順に記載されます。先頭がそのフードの主成分です。最初にトウモロコシ・小麦などの穀類が来る製品は避けましょう。犬は本来肉食寄りで、消化器官は肉に適応しているため、穀類の大量摂取は不向きです。

望ましいのは、「チキン」「ターキー」「ラム」「サーモン」などの動物性たんぱくが先頭にある配合。筋肉・皮膚・被毛の健康維持に役立ち、嗜好性も良好です。

5. 添加物のチェック ― BHA・BHTに注意

添加物は必ず確認しましょう。とくにBHA(ブチルヒドロキシアニソール)BHT(ブチルヒドロキシトルエン)発がん性が指摘されているため、避けるのが無難です。見た目や香りを整える着色料・人工香料も、犬の健康上のメリットはなく、長期摂取は負担になり得ます。

安全性重視なら、無添加自然由来の保存料(ビタミンE=トコフェロール、ローズマリー抽出物など)と明記されたものを選びましょう。

まとめ:パッケージと原材料が愛犬を守る鍵

  • 値段だけで選ばない。価格より「中身(原材料・添加物・製造姿勢)」を重視。
  • 紙袋より遮光・防湿・密閉性の高い包装。長期保存をうたう紙袋は添加物過多の恐れ。
  • 原材料表示は具体的な記載を。曖昧表記の製品は極力回避。
  • 先頭は肉由来原料。穀類先頭の配合は避ける。
  • BHA・BHTは不使用を選択。無添加/自然由来の保存料が安心。

ドッグフード選びは、パッケージの裏面を読む力がすべてと言っても過言ではありません。原材料・主成分・添加物・包装を総合的にチェックし、愛犬の体質や年齢に合うフードを選びましょう。毎日の正しい選択が、将来の健康を守ります。


本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の体質・アレルギー・疾患については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

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